『須賀敦子全集1』

エッセイ。正直他人の話なんかどうでもいい荒みきっているときに、面白い面白いという評判で読んだのですが、本当に面白い。どうでもいい、他人の勝手な視点なのに、本当に面白い。
女性作家って言ったら、エキセントリック気味なのしか読んでなかったから、こんなにも穏やかで芯を感じさせる作者は新鮮でした。穏やかさが、凡庸とか変化がないとか細かいんじゃなくて、好ましい。
エキセントリックなのもいいんだけど、こういう繊細さがプラスになってるような視点はいいなぁと思いました。