2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『雲は答えなかった 高級官僚 その生と死』是枝 裕和

一人の官僚が携わった仕事、法や訴訟を通しての戦後の福祉史、水俣病の社会史を描き、一人の人間の個人的な生活史を描き… 著者自ら語る通り、ドキュメンタリーを通して著作者の自己表現でもあり、二重三重にも意味が重なった重層で複雑であることを肯定した…

感情的な科学文書

時代性、昭和の香りっていうか、こういう文章は私には書けないもので、ものすごく心惹かれる。自分に無い物が好き。なんだろうな浪花節とか、万物に心が宿ってるような世界観というか。中谷宇吉郎の随筆や、宮沢賢治、抒情SFのブラドベリみたいに、科学で心…

安い子供服を買う 2017 0〜3才

服をたくさん買う生活になりました… 保育園用にすっごい買う。いろいろ言いたいことはあるけど、とにかく数を揃えたいけれど、金!金が…が第一、デザインこだわりなしの、相場観のメモです。そこまで貧困ではないけど、大人の衣服購入費がスーツとかシャツく…

『ひとが生まれる―五人の日本人の肖像』鶴見 俊輔

中高生向けの本だろうか。やさしい言葉です。明治から戦争中までの有名な人からそう有名でない人、無名の人、5人の生涯と、なぜそのような生き方をしたのか、語りかけながら教えてくれる。優劣ではない生き方の多様と、よく生きること、幸福、考えるきっかけ…

『ニワトリ 人類を変えた大いなる鳥』アンドリュー・ロウラー 熊井ひろ美訳

酉年だから読みました。ん、今年の干支鳥だっけ? 種の誕生という自然史や、交易や社会史、医療に民間信仰にと、超幅広い鶏雑学大全で内容は紹介するより読んでもらうしか。雛識別とか、意外に日本の話題が多い。雛識別がほぼ日本人特有みたいな職業で、アメ…

『悪童日記』アゴタ・クリストフ 堀 茂樹訳

これ3部作なのか。先も読まなきゃ。WW2の話なので、結構新しい小説。1986刊で後のベストセラー。名高い作品で、名作枠なんですけど世界的にベストセラー…なんでかっていったらそりゃエログロ、暴力、悪徳、犯罪が、真面目な顔して読みやすすぎ問題。そういう…

『海軍主計大尉小泉信吉』小泉 信三

私家版が、著者死後刊行。著者は経済学者にして慶応大学の学長。一人息子の戦死報を受けたときから、息子が生まれたときにさかのぼり、幼少の思い出、学校、家庭での話、戦地からの手紙…ものすごく淡々とした記録の文体が続いて、差しはさまれるごくごく抑え…

『イエスの言葉 ケセン語訳』山浦玄嗣

なんだかすごくいい本だったなあ…。いい本だったなあ… 聖書の言葉って、日本語訳が古くて格調高いんだけど、それゆえの曲解や権威主義から離れて、原典から今の言葉に丁寧に翻訳していく著者は本業お医者さん。東北の大震災とも重ねたエッセイと、聖書を地元…

ミュシャ展

話題の。たしかに、ものすごかった。美術館に1600円払うとかそういう枠ではない。もう、一生見る機会が無いんだなあ…1 デカい こんなデカイ絵見たことない×20。あまりにもデカくて、何を見ているのか、体験に近いですっていうか、もうVR。視点をぐるぐる移動…

スカーフ、ループタイ

30半ばでだんだん普通に馴染むようになってきたんで、ネクタイ替わりに実用も兼ねてるんですが、増やしちゃうなあ。同じ色は買わないようにしよう、くらいはできるんだけど、弱り切ってる時についつい、ネットを彷徨ってしまう。現実に価値を感じる力が弱く…

『火花―北条民雄の生涯』高山 文彦

らい病の作家北条民雄の伝記。重さ厚さ面白さ広さ深さに人間のどうしようもなさ、どれとってもすごくよかった。学術的な事実と、ドキュメンタリとしての人間ドラマと、読み物の構成、作者の顔出し加減といい全部いい本。古代はその外見から宿業や神罰とされ…

90年代エレクトーン(EL-90)とスーパーファミコンのゲーム音楽

今のアラサー、アラフォーエレクトーン経験者は、90年代にエレクトーンを習っていた人でして、EL-90が最上級機種という時代を過ごした世代です。先生が教室のEL-90で弾いてくれた、ルパン三世のテーマや、エレクトリカルパレード、目指せポケモンマスターの…