感情的な科学文書

時代性、昭和の香りっていうか、こういう文章は私には書けないもので、ものすごく心惹かれる。自分に無い物が好き。なんだろうな浪花節とか、万物に心が宿ってるような世界観というか。中谷宇吉郎の随筆や、宮沢賢治、抒情SFのブラドベリみたいに、科学で心を描くウェットさっていうのは、時代の価値観なのかもしれないと思います。

「この時期はメロンの一生にとってもっとも大変な時期で、我と我が身を滅ぼして果実の糖度上昇に全力投球しているのです。」
https://www.i-nouryoku.com/agora/yasai/yasai_07.html

アリメツっていう、アリの巣駆除剤買った時も、なんかアリの社会性生物としての生きざまを褒め称えてて面白かった。アリの生活様式の図が、説明書にもあるんだけどすごく愛情を感じる。

アリは分泌する液汁を吸食するための”アブラムシ”を育成したり、他群を襲って戦争をしかけ、その”どれい”を使用するなど、また、種類によっては農業を営むものもあり、あたかも人間生活を縮小したような集団生活を女王の統制下、一糸乱れず行っており、それぞれが自分の職務に忠実に活動しています。
http://www.yokohamaueki.co.jp/arimetsu/