2007-12-01から1ヶ月間の記事一覧

『白い牙』ジャック・ロンドン

名作動物文学週間第二弾。不幸な生い立ちだった、1900年代のベストセラー作家で、荒れ狂って40で死んだそうです。偉大なるワンは消えていく誇り高い社会への惜別でした。こちらも著者を仮託している部分がピュアに表現されてました。4分の一イヌの血のひいた…

『偉大なる王(ワン)』バイコフ

なんだか野生がの血が騒ぐので、名作動物文学週間。1900年代初頭満州のエキゾチシズム満開をロシア将校が書いてるので、時々なんとなーく間違ってる気もしなくもないんだけど、とてもロマンチックでした。 大自然の「王」として宿命付けられた虎と、先住の韓…

『銀河英雄伝説』田中芳樹

今年中にやってしまうことの一つが終わりました。10冊あったけど、あっという間に読了。改行が多いわけじゃないのに、途中にワープゾーンでもあったんじゃないのってくらい、アッという間に読み終わるこの対費用効果のなさ。あんまりにも、おもしろいんだー…

『ラピスラズリ』 山尾悠子

幻想文学、ほんまもんの幻想文学じゃぁぁーとウットリ浸れる本でした。視界30センチくらいの濃霧の中で錯綜できる、この密度。それぞれ違う話なのに、一冊の中で不可思議に絡み合っていて、短編集という体裁にもたっぷり浸れました。よい本でした。 幻想なん…