読んだ本メモ

読んでもどんどん忘れてて最早何読んだか覚えてないんですが、書いてもすっごい忘れてる 『清水邦夫〈1〉署名人/ぼくらは生れ変わった木の葉のように/楽屋』 『清水邦夫〈2〉 雨の夏、三十人のジュリエットが還ってきた/エレジー』 訃報をニュースで見てから…

オタクが小学生に漫画『日本の歴史』を買う 2021

2021年現在、外に気軽におでかけもできない子持ちなので、家の中での経験をせめていいものにしてあげたいなぁ~ で安易に思いつく善行は学習まんが。どこの親も思いつきそうなことなので、緊急事態宣言のとき各社軒並み売り切れてました。 高いから家に置く…

読んだ本メモ

読んだ本メモ 今年はあんまり読まなかったね、ってレベルで本読んでない。なんか落ち着かなくて本読む余裕がなかったね。 『ルワンダ中央銀行総裁日記』服部 正也 今年読んだはず。 人間一人でこんなことができてしまうんだ超有能。人間ができることはすごい…

『幸福論』カール・ヒルティ

↓の記事で、取り上げられてたので読みました。し、幸せになりたあ~~~い 「データとAIで幸せになれますか?」 日立のAI開発・矢野和男が語る - Yahoo!ニュース なぜ「幸福」という数値化しにくいものに着目したのでしょうか。 若いころから幸せに関心があ…

本の感想

『殴り合う貴族達』 バイオレンスアクションエピソードin平安がたっぷり読めるので、何も考えたくないときにおすすめ。暴力ってそれ自体がもう面白いので。エライ人は権力ってか普通に殴る蹴るのマジ暴力行使しまくり。えらいから別に罰されないし… スポーツ…

はてな記法が使えない?のかよくわかんなくて読んだ本をメモすることが億劫になってました。メモしないと読んだことある本ほんとに忘れちゃう思い出せない 『漁撈伝承』ものと人間の文化史という叢書の一冊。漁師の世界観知らないから、見たことない世界で面…

『さぶ』山本 周五郎

ゲイ雑誌のタイトルとしてしか知らないので、そういう本かと思ってたら全然そうじゃないぞ! 人情話だ! 頭の回転の速い顔のイイ男とちょっとトロいけど気のやさしい男、山あり谷あり成長物語の大衆小説。読者の期待と心を翻弄しまくりの熟練の手管で小説っ…

『監獄の誕生―監視と処罰』 ミシェル・フーコー  田村俶訳

難しそうなやつ! 大学のときサボって読まなかった本で、でも、今読まないと一生読まない気がするし…。読んだらすごく面白かったです。 人間を計量する歴史。時間を、能力を。それは教育だし、テストの発明だし。罰を与えることができる対象に狂人がいないっ…

『覗くモーテル 観察日誌』 ゲイ・タリーズ  白石朗訳

モーテルで30年覗きをしてた男と著者の、始まりからモーテルが取り壊される終わりまでの交流のノンフィクション、という本当にあったことは間違いないのだけれど、話者が語る出来事の騙りと、著者による話者を題材にしたノンフィクションという外側から包む…

『会計の世界史 イタリア、イギリス、アメリカ――500年の物語』田中 靖浩

数字は苦手だけど、読み物なら… 経済学の発展の歴史をエポックなエピソードをつなげて教科書的に上手に編集してくれるので面白い。面白い物語。身内同士だからこういう帳簿だったとか、鉄道ができたことで長く使うもののための費目を扱う経理になったとか、…

『パンダの死体はよみがえる 』 遠藤 秀紀

これだよ…グッっとくる博士の狂気の情熱。解剖や保存という動物の死体の科学者が遺体科学の意義や成果についてわかりやすく解説してくれるんですが、表現がいちいちとっても文学的、詩的なので、世界観がすごくいい。パンダの手首には第6本目の疑似指があっ…

『うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間』先崎 学

文章が上手。でも、おそらく最盛期ではないんでしょう。でも上手。十分以上に。それでも… うつ病の特徴に単純に頭が悪くなる(記憶力の低下、判断力の低下…)っていう症状があるので、頭脳がプライドもアイデンティティも全ての根幹にあるだろう棋士が罹患す…

『ダンゴムシに心はあるのか』森山 徹

アスペ(俗語としてのアスペ)の人が書いたのか??? とか思う私のほうがアスペなのかもしれない。深淵を除くものは(ry 命題が科学的な手法で決定されていくロジックゲームなので、高校の現代文並みには正しい文章だけど、なんかこう、もひとつ飛躍って…

『テレヴィジョン・シティ』長野 まゆみ

SF。徹底管理されたどこかの惑星の都市で、家族もなく過去も未来も定かでは無い書き割りじみた少年達が… ディストピアの寂寥と少年の抽象を描く無機質な作風がうまいこと噛み合って、とてつもなく寂しい本。後書きか解説だったかの「まだ人類」っていうのが…

『ディック・ブルーナ ミッフィーと歩いた60年』森本 俊司

私には著者がクソむかつく失礼な人間で… このクソむかつく失礼な新聞記者がブルーナさんの人生をネタに、ハルキ文体で自分語りしまくってどうでもいいお前の人生を人類普遍の男の葛藤みたいにくそデカイ主語にすり替えるクソ男のクソデカい自意識に耐えなが…

『戦前の生活』

ざっくりライトなライター本でした。戦前の生活トリビアみたいな。

『命売ります』三島由紀夫

エンタメ。超巧い。

『天体議会』長野まゆみ

高校生の頃挫折したんで、私は長野まゆみバージンでした。オタク趣味で原稿のお供にラジオドラマ聞いてたら、読みたくなりました。 ドラマCD「天体議会」原作:長野まゆみなるほど、こういう文体しぬほどオタクの二次創作小説で読んだなっていうご先祖に当た…

『早稲田文学 増刊女性号』

「女流文学」「女性作家」とカッコ付きになったとき、それは二流、傍流という意識が昔はなきにしもあらずでした。恥ずかしながら。そういう文壇シーンも含めて読んで感慨深かったです。

『絵本の力』河合隼雄

講演なので、そこまで深いかんじではないんだけど、絵本の独自性について。絵本の編集者の作り手としての言葉、子を失ったという喪の中で絵本に出会った大人が絵本について語るなど。

『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』

読まなきゃ。で、20年近く読んで無かった本ですけど、やっと読んだら超面白いよこれ。00年発行で18年経ってもあんまりなんにも解決してねええええ! 問題を設定する精度がすごい。社会と世界と対決だよ。生きるって、こんなに大変なことなんだな…。ケンカハ…

『校正のこころ』『校正のレッスン―活字との対話のために』大西寿男

職業的生き方を自己肯定する本。妙な反発心を抱えながら読了してしまった。

『笑う月』安部公房

自分の創作に関するエッセイなんだけど、作品どおり危ない過ぎて、危ない危ない。夢と現実、狂気と日常、同じものを見る二つの側面が目まぐるしく入れ替わるキレ味で超面白かったです。 読んだ後に、なぜだか語彙が増えるかんじの不思議な刺激があるので、買…

『心の病に挑んだ知の巨人』山竹 伸二

自分が精神の病に近接っていうか渦中っていうか、興味ある領域なんで大変面白く読めました。明治から、日本の精神医学の著名な5人の業績をコンパクトに紹介。いや〜勉強になるなあ。っていうか、治療への抵抗として「知的作業にしてしまう」が指摘されてて…

『デミアン』ヘルマン・ヘッセ 高橋健二訳

「卵の殻を破らねば、雛鳥は生まれずに死んでいく。我らが雛で、卵は世界だ。世界の殻を破らねば、我らは生まれずに死んでいく。世界の殻を破壊せよ。世界を革命するために。 」 少女革命ウテナ 生徒会バンク 『鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う。卵は世界だ…

『若者はみな悲しい』F.スコット フィッツジェラルド 小川高義訳

何よりもまず読み物としての快楽がある。自薦短編小説集だそうで、読者を楽しませる読み物として発表されてるのでちゃんとオチがつく。長編の習作っていう側面もあって、これはギャッツビーに対応する作品が入っているとか。ジャズエイジのアメリカお金持ち…

『ねじの回転』ヘンリー ジェイムズ 土屋政雄訳

なんか難しそうなんで読んだことなかったんだけど、読むだけなら難しくないっていうか、ドキドキ先が気になる、幽霊が出る館のホラー小説で読み易い。薄いし、読むのは簡単。表面上は。つまり幽霊は本当に出たのか出なかったのか論争になってるわけで、あら…

『オタク・イン・USA 愛と誤解のAnime輸入史』 パトリック・マシアス著 町山智浩訳

アメリカのオタク受容を解説してくれる本。ファンとして黎明から渦中にありながら、編集者としてシーンを冷静に見下ろしてもいて、雑学にとどまらず文化論みたいなとこまでいく面白い本でした。翻訳も、オタク特有のルサンチマンを内に秘めるヒネくれた一人…

『想い出の作家たち』文藝春秋編

作家の親しい人に、故人を語ってもらう。息子、娘、妻が持ってるエピソード。作家って、すべからく変人なので、社会的な価値どころか一番身近な人間と、トラブル起こしまくってるんだけど、それを超える愛。双方に。人間が違うんだ。今と。取り上げられてい…

『映画の見方〉がわかる本 ブレードランナーの未来世紀 』町山 智浩

ブレードランナー話読みたかったんだけど、これ前作の1950年代を評論してるやつ読んだ後のほうがいいやつ。町山さんといえば、ネットでたくさんラジオの映画レビューが読めて、くすぐりたくさん入れてパーソナリティーと軽快に掛け合いするスタイルに慣れ親…