2018-04-21から1日間の記事一覧

『若者はみな悲しい』F.スコット フィッツジェラルド 小川高義訳

何よりもまず読み物としての快楽がある。自薦短編小説集だそうで、読者を楽しませる読み物として発表されてるのでちゃんとオチがつく。長編の習作っていう側面もあって、これはギャッツビーに対応する作品が入っているとか。ジャズエイジのアメリカお金持ち…

『ねじの回転』ヘンリー ジェイムズ 土屋政雄訳

なんか難しそうなんで読んだことなかったんだけど、読むだけなら難しくないっていうか、ドキドキ先が気になる、幽霊が出る館のホラー小説で読み易い。薄いし、読むのは簡単。表面上は。つまり幽霊は本当に出たのか出なかったのか論争になってるわけで、あら…

『オタク・イン・USA 愛と誤解のAnime輸入史』 パトリック・マシアス著 町山智浩訳

アメリカのオタク受容を解説してくれる本。ファンとして黎明から渦中にありながら、編集者としてシーンを冷静に見下ろしてもいて、雑学にとどまらず文化論みたいなとこまでいく面白い本でした。翻訳も、オタク特有のルサンチマンを内に秘めるヒネくれた一人…