パイナップルの話

夏になると思い出すパイナップルの話。

ある夏休みの日、理系の塾講師、生徒、バイト講師の私が夏期講習の10分休憩時間中に、パイナップルはどんな風に生えてるかって生徒が適当な回答して、講師はぬるいツッコミして、適当な談笑で終わるはずだったんだけど、理科講師が驚愕の回答で〆てきました。
パイナップルの実は葉っぱの先にできる、硬い葉は水が溜まらないように下向きに生えて、雨の多い気候だから実が腐らないようになっている、という……
私が、昔どこかで爺さんに聞いた話で即座に否定してその場は終わりました。
爺さん曰く、「沖縄返還前に旅行に行ったときに、おみやげにパイナップルをこっそり持って帰ろうと夜の畑で穫ってきたら、小さいソテツだった」というバカ話。
ソテツに似てるんだから、そんな生え方じゃないっていう説明したんですね。

たぶん、あの時の3人は誰もパイナップルが生えているところを見たことない。
あの理科講師は、パイナップルの形から合理的に推理して、自分の中での完全な正解に至ってしまったのでしょう。
反面、誰かから聞いた話、物語が、知識として事実の延長になってる私。

たぶん正解に一番早くて近いのが、観察って手段で、実際パイナップルの実が成ってるところを自分で見るか、写真なり図鑑の絵でなり見ることなんだけど、それってたぶん、推論より物語より前にあることなんだネェーと思います。

でも実は私、妹が修学旅行でパイナップルの苗を買ってきたので、生育後の姿を知っていたのでした。そうやって事実が自分の話だとイマイチ説明にならないと判断して、誰かから聞いたジョークを根拠にしたのはなぜだったのか。
それとも、その場で私の話、として妹が沖縄に行って〜と話したら、それはその瞬間物語になって、説明できる根拠のある話になっていたんだろうか。

というようなことをフト思い出したので、実際の画像をインターネットで探したら、パイナップルの実が成っている話は、子どもと教師の間で深い溝を生む話題のようです。おいおい、海外でも同じようなことやってんのかい。
かなり意外…パイナップルがこんな風に育つって知ってた?

思考のクセとか、世界の認識の仕方が伺えるような話題になりそうなので、同僚とか、上司とか、あんまりよく知らない人にパイナップルの実の成り方について聞いてみたいもんです。