橙色の星

初☆東京グローブ座でした。学生さん+ジャニーズの協力というスタッフでの演劇で、友人が参加しているので行ってきました。
グローブ座は、住宅地の途中という立地に驚きましたが、中の劇場のつくりにも驚きました。舞台をぐるっと半円で地上3階席が取り囲んでて、まじ劇空間っぽいよなーとか、思ってました。

久しぶりに学生演劇見ました。
まず、最初に断っておかなくてはいけないのは、年寄りの私は微妙な感想しか言えないけど、許せよ。だっておもしろくなかったんだもん。


よかったところ

・群舞が面白かった
よく訓練されてるなーというのが先に立つ、素晴らしい動きでした。人の群が、セリフをしゃべる時にどこから声がしてるのかわからなくなるのは、とても面白かったです。

・俳優さんがよかった
一人だけ、本物の俳優さん(岡本健一)が混ざってたんですが、いい声でした。

いやだったところ

・セリフ
江戸っぽい言い回しを混ぜて雰囲気を作りたそうなんだけど、自由とか世界とか言って見たり、雰囲気合わないから他の言い回ししろよとか、言葉の選択の甘さにイライラしてしまった。これが、まずこの劇を私が楽しめなかった要因だと思います。
言葉遊びは、イプセンかよみたいな、ケツをとらえて次の場面の頭のセリフにするという古典的。ヘタクソな野田秀樹みたいなかんじでした。

・人物の造形
人間関係が場当たり的で、時間による変遷を感じ取れませんでした。
特に、主人公の女の子の造形が甘い。女の情念というやうな、簡単な言葉で説明をしてしまうのは、今の時代に古典をリメイクという行為の自覚が足りない。1+1なのに、1のまんまかそれ以下。

・半鐘の扱い
後半、「鐘」を打ち鳴らす描写があるが、火事で鳴らす半鐘だったのか。半鐘なら、木槌でトンカチ叩くみたいに叩くんじゃないのか。
もしも、道場寺の鐘や、寺院の鐘という、生死の場にあることを強調したくて、あのポーズなんだったら、演出かセリフで補足が欲しい。火事場なのにトンカチたたきしないから、違和感のほうが先に立ちました。


時代考証云々とか言う気はないけど、雰囲気は全然足りないかんじ。
よかったのは、人間の動きがよく見えたことでしょうか。若い人が作った話だなーとひしひしと感じる私は、もう若くないのです。
久しぶりに学生演劇見ました。学生さん、スタッフさんの一生懸命さは、うらやましい限りです。
グローブ座で学生演劇を見るなんて、普段すごく縁のないもの同士の合体という珍しい体験できました。