『赤目のジャック』佐藤賢一

で、こっちは凶暴でエロエロな娯楽小説。一冊ずつ、エロ度と娯楽度をつけるとしたら、これはエロ度★★★★☆くらいで。
といっても、ジャックリーの乱とかいう世界史の懐かしい事件の小説なんですが、男女関係の奥行きというか、複雑さは他の本より薄かったです。その分、キツイんですが。主にエロが。バイオレンス映画見て楽しいみたいな、魅力でした。でも、本文は、キリスト教封建制で縛られた農民が、世の中の建前を破壊し尽すけど、建前は別として、それが人間として悪いか悪くないか考え出すっていう小説でもあると思ったので、「悪は滅びたー世界は守られたーみたいな映画よりは面白げです。