『王妃の離婚』佐藤賢一

そういうわけで、腹が減ってること以外は元気なので、本読んでました。むかしS君が面白いと言ってたジャンヌダルク小説おもしろかったと伝えたら、同じ作者のこっちもオススメしてくれました。

ジャンヌダルクより、何作か後の作品だけあって、結構格調高い。離婚とかいってアダルトな題材だけに、ジャンヌの少年漫画ぽさなさげでした。でも、熱い展開の連続で、こいこいこい・・・キタァー!みたいなノリなんで、小説本体は立派に娯楽作品。
何がいいって、男女を、自分より大人な目で見られる人が書いてるのがイイネー。フランスの王様の離婚問題を巡る小説なんだけど、キリスト教じゃん、あと男女のしがらみじゃん、お金だったり名誉だったり、それなりに地に足つけちゃってる元天才学生の弁護士のリベンジだったり、ごちゃごちゃしてて、とにかく質量あっておもしろいです。
多分、読んでる本とか見たものが全然違う人が書いてるので、話の転び方が一々新鮮でした。でも、そんなんありかよ!とか思わないで流されちゃうのは、やっぱ小説がきっちりしてるからなんだろうなぁ。