恩讐の彼方に(菊池寛)

この小説、実に勝手な話だけど、今ならこういう結末も許せる。
実は、仕事の単純作業が修行の域に達する程つらくて、「コレジャ恩讐の彼方に状態でそのうち悟っちゃうよメリー」とか、ジョークの一つでもとばしそうになるほど追い詰められたので、青空文庫で読みました。読んだ後は、心頭滅却まさに恩讐の彼方に状態。自分、単純な頭でよかった。
この人、若い時に、「ある抗議書」(死刑囚がキリスト教で改心して喜んで死刑になるけど、殺された人とその周りの人は死刑囚が苦しんでくれないとやってられんという話)書いてるんだと思うと、年重ねるうちに変わったんだろうなー