『いま、集合的無意識を』神林長平

最新の神林長平。311地震の後で、クラウドとかツイッタとかクラスタとかが流行ってるパソコンって物と個人性について触れつつ、今を見ないまま亡くなられた伊藤計劃へ贈る一遍が、不思議な読み物でした。エッセイでもないんだよな。
自分よりも遥かに若いまま亡くなったSF作家へ、過去のSF作家からの言葉でもあり、短編集の構成が不思議な本です。
伊藤計画の2冊読んだことあって、神林長平雪風は読んだことないと、この本サッパリわからなそうなので、すごく読者が限定されるけども、今を発信する言葉が現実逃避のため読んでるようなジャンルでかけられると強烈。
世代や、作家っていう立ち位地もあるけど、個人っていうものを肯定してるのことが興味深いと感じるあたり、私の感覚が個人否定寄りだなと気がつきました。だからどうなるってもんでもないけど。

解説があんまよくなかった。一言残したいほどに。