『ロリータ』ナボコフ 大久保康雄訳

10年くらい前にちらっと読んだらエロ本じゃなかったから積んでて、捨てる前に読んでおくかと思った程度の動機でしたが、すごい面白かったです。下世話な部分が前面になってぐいぐい興味引いてくるんだけど、それ以上に小説読んだ満足感がありました。際物なんだけど技巧でコントロールされてる安心で最後まで読める。長いのにすごい。最近スタミナ不足だったりコントロール不能になりがちな作品読んでたから、たまに名作読むといいなぁと思います。
推理小説とか、雑学勉強するタイプの小説だとこういう満足感はないなーと思いました。

というか、あとがきでよい小説とは何か、っていうすごく非のうちどころのないことを書いて、だから本編はいい小説なんです!って自分で説明してるので、そこまで合わせ技でいい小説なのかもしれません。あとがきだけでもすごくいい。でも本編読んでからのほうがいい。