『ネグレクト』『ルポ虐待』杉山春

何が、こどもに悪いのか。こどもも大人も、人間なので、何が人間をだめにするのか、という本質のところが丁寧な取材で書かれていると思います。ルポって、質の悪いのもたくさん読んだけど、これは著者の立ち位置、文章の質、本としての構成もよくて、読み込んでしまいました。
持たざるものからは奪えない、不幸な人間はもうそれ以上罰することができない・・・
何が悪なのかを考えることで、人間に何が必要なのか、考えにふけってしまいます。