『女たち三百人裏切りの書』古川 日出男

面白い。読み始めのところはまんま宇治十帖だってことに気がついて思い出そうとしても、薫の父誰だっけとスッカリ忘れてたんでウィキペディア見ちゃった・・・宇治十帖がすでにすごく面白いからさ、滑らかな現代語訳で読めるもんで、もう面白いにきまってるよ。
源氏物語の宇治十帖を偽書と断じてもう一回作者(怨霊)が語りなおすっていう導入から、小説の楽屋裏みたいなかんじで二転三転、物語そのものについての本。小説かと言われると小説の枠の中に無いので、ちっとも安心して読めませんね!超面白いけど。
語りが騙りだっていう、快楽です。あらすじ知らないで読んだほうが絶対面白い。宇治十帖は知ってて、裏切られるのがいい。

しかしながら、わかってた。面白いけどオチがなんかこう、、、、ってのは、わかってたけど、どんどん面白くなるのに左手にあるページ数がもう残り少ないんじゃああああっていうのが、アラビア夜の種族もベルカも再びだけど、本当読んでるときは超面白かったです。