『学びとは何か』今井むつみ

ストレートなタイトル。断片的に読んだことある知識が、一冊の本にまとまってる素晴らしさ。書くのに5年かかったんですって。

私はわりと高学歴でテストはいい点が取れるのに、いまいち新しいことが身についていない、学習らしい学習で身についたものが無いという悩みがあります。数学と英語しか勉強してないのに、人並みにもできない。でも、できるように変化してる事柄も明らかにあるのはなんでかしら。

人間はものごとをどのように学習して変化しているのか、ついでに超一流とは何か、まさに知りたかった答で目からウロコでした。本当だろうなおい、と思いつつ、この手の本の中ではかなり確からしい。私、うつ病のときに学習するっていう経験が断絶しちゃったんで、ふつう系からクズが成り上がる系からいろいろ読んでみた勉強法の本が軒並みダメだったのも納得。
物事を覚えこむことと、自分でできるようになることは全く違う、できるようになるには自分で推論するシステムを作る。脳に物理的なシステムとして出来上がる。未来を作る力だ。
ポジティブポジティブな啓発系の本じゃなくて、淡々と成果を発表してくれるので、成長という定義よりも、人間が変化することについて知識もてる。

子どもへの教育に役立てたいという視点でも最先端科学知ることで、学びの常識が覆されるし、自分についても変化が起きる可能性を得られて興味深かったです。