『ソロモンの指輪』コンラート ローレンツ 日高 敏隆訳

ローレンツ博士は、教科書で子鴨を連れて草原を歩くヒゲのお爺さんという聖なる写真しか見たことないもんで聖人枠。
動物博士が動物と暮らすっていう類の本は子供の時憧れた無条件に楽しい本でした。こういうのばっか読んでた。その頃のこと思い出して、楽しい読書でした。
動物行動学の始祖なんで、擬人化なんかとは無縁に動物そのものをものすごく愛している。愛は、博士自身が感じている感情。でも、動物も人間とは違う形で、博士と関係を結んでいる。それを愛している博士。
絨毯の上にガンが来て糞っていう話、しかもガンの群れだとか、今はもう想像力によって苦しめられてしまうんですが、動物と暮らす動物博士っていうジャンルはたまらんです。