『弱くても勝てます』高橋秀実

開成高校野球部のノンフィクション。薄い文庫。強豪校のように猛練習するわけでなし、一人ひとりの技量は遠く及ばず普通にやっても勝てないから、どうやって勝つか日本有数のクレバーな高校生の明晰なインタビュー読むのが面白い。ドラマになってたみたい。

この「トップ進学校の生徒の部活」って、実はかつては私もそうで、20年前くらいに同じようなことしてました。監督曰く「ベースまで走れればいい」「こういう学校は、別のやり方でいい」。もちろんこの本の監督じゃないよ。だから方法論としては多分進学校では珍しくはないのだけれど、ここまで徹底して最高にクレバーな若者が、学園っていう守られた環境でのびのびしてるの見るの面白かったです。勉強は全員できて当たり前っていう環境で、生徒が好き勝手にしてるこのノビノビ感は独特なんだろうなあ。学園ものあんまり好きじゃなかったんですが、これが学園ものの楽しさかあ、ってちょっと思いました。