2009-05-16から1日間の記事一覧

『女性を捏造した男たち―ヴィクトリア時代の性差の科学』シンシア・イーグル ラセット

フェミ本2冊目。と思いきや、なんか久々にお勉強になった本でした。社会科学が当時最先端にして万能の科学、進化論史観にひきずられてる時代にどういう女性観だったかを紹介した本。ダーウィニズムが、いろんな分野の学問にいろんな形で影響を与えた様子が面…

『プラスチック・ビューティー―美容整形の文化史』エリザベス ハイケン

整形を受容する文化史。整形が、戦傷の修復医療という華々しい分野の最新医療と、女性の欲望をかなえる商売の、2つの側面がつきまとうっていう。どっちが格上な印象かは言うまでもないですが、それぞれを代表する医者達を紹介して、どこで需要されるかによっ…

『麻雀放浪記・青春篇』阿佐田哲也

超面白い。超展開な面白さじゃなくてまともに超面白い。麻雀のルールはさっぱりわからなくても、超おもしろ。家のない明日も知れない命と一瞬の勝利が全ての、影の世界。戦後の闇っぽい文化の様子とエネルギッシュな人間、なんかもう昔って昔というだけで敵…

『谷中村滅亡誌』荒畑寒村

発禁本だったそうです。田中正造の、足尾銅山鉱毒事件災禍とその顛末のルポ。この手の本特有の、激烈な煽動と燃える魂は最高。