『背教者ユリアヌス』メレジコフスキー

背教者とかついてるから、エロい本かと思ったら、ちっともエロくないばかりか、普通にすごく面白い大河ロマンでした。青春小説ともいえるかもしれない。
その実は、結構古典な宗教小説らしいんですが。
過ぎ去りし幼年時代への郷愁と古のローマの神々の信仰を重ねて、現実の暗ーいキリスト教に背教した皇帝ユリアヌスの一代記。ロマンスも大合戦もあるし、超スペクタクル。
ロシア人が、イタリアのこと書いてるって、キリスト教だって言っても、随分と離れてるよなぁーと思うので、日本の作家がフランスの王様書いたって別に全然おかしくないんだなーと思いました。