『フェルマーの最終定理』サイモン・シン

自分には全くできない分野なので、妙に憧れてしまう「数学」ですが、これを読んで、数学、とても高度な数学っていうのは、本当に一部の限られた人間にしかわからないんだなぁーと妙に納得してました。やればみんなができるってものではなく、音楽みたいに、才能という力が及ぶ。
物理より、自然科学より、もっと抽象的で厳密で永遠の真実の世界。けれども、人間の力が唯一及ぶ永遠だった分野の凋落は、ドラマチックでした。意義深い。
そういう、歴史ドラマ仕立てでやってくれるんで、読んでて面白かったです。実は、この類の本結構好きでして、ガロアとか四色問題とか見知った単語が、歴史の中で位置づけられているのを知れて、よくできてて面白いなーと思います。