『臍の緒は妙薬』河野多恵子

装丁がやたらエロ本みたいで期待しましたが、全く違いました。だいたい最初の短編は小学生だしよ。なんでこんな中身に偽り有なあやしい装丁なのー?
前に、油の乗り切っている時期の本を読みましたが、随分とマイルドに感じました。日常から微妙にスリップしていく、女性だよなぁーと思ってしまう気持ち悪い出来事でしたが、やたら読みやすかったです。臍の緒がどうも気になってきた老婦人と、そのまわりの家族の短編は、昔の思い出話の重層と、今も物体として存在しているへその緒と、老年に差し掛かって死んでいく兄弟の話とがぐちゃぐちゃミックスできもちわる。わりと上品な婦人の体裁を保ったままで、なんだかさらにきもちわる。女こえー
でも、きもちわるいっていう感覚ではあっても、下品なあやしさではないので、こんないかにもエロい表紙とかアオリはウソだなぁ・・・

最後がよくわかんなかったんで、まだ年季が足りないのかなぁーと思います。