『祈りの海』 イーガン

探偵とクライアントが、契約を確認するのにIpadみたいなの物で通信しあう場面とか、読者はサラっと理解できるけどこれ1998年のSF。タイムスリップ気分です。この中の「貸金庫」が久しぶりに読みたくなって借りました。家にあるけど見つからない・・・。
あらすじを「かわいそうな男の子の話」として説明したところ、既読の方が「中年のおっさんの話」という理解だったことありまして、両方そのとおりなんだけど再読したらやっぱりかわいそうだよおお。とってもウェットなんだよイーガン。SFって超残酷がデフォ軸というか、非人道な描写も今の常識とは違う軸を書くので当然なんだけども、子供できてから読むとこの短編集は恐ろしい。「キューティ」が胸糞悪くて4回くらい読んじゃった。面白いのです。愛玩用赤ちゃんを買った男の話。
表題作も、神や魂の救済もめちゃくちゃにする残酷なSFですごくいいんだよなあ。