『中国狂瀾の歓楽街』

中国の個人の価値観の変化を、近年の主に性産業の事件から紹介。字もでかいし軽めでエキゾチックとエロいのとでつい読んでしまったわりに、結構考えさせられました。
美貌以外何もない十代の女性が高官の愛人になって、故郷の一族を潤すほどの金(主に組織の不正な金)を手にして、自身も高級外車を乗り回して浪費する。ものすごく下品に思うお金の使い方も、それまでの価値観がなくなったその時に、作るしかなかった新しい価値観。一族を養うっていうそれまでの価値観も続いてるんだけど、勉強も勤勉さも何も中国では役に立たなかったからお金を一番にして、その愛人やって幸せになったはずの個人もネットできらびやかな自慢してるはずが、病んで崩壊してく。でも、もう今は社会はそうなっちゃって、個人の幸不幸も飲み込んでく。
利の薄い商売で、殺人並みに高いリスクを冒すってのが触れられてまして、それに何故?じゃなくて、まさにそうなんだろうなあと感想持ってしまいます。