『共感の時代へ―動物行動学が教えてくれること』フランス・ドゥ・ヴァール

動物についての本って、ある種の純粋さや真実への出会いを求めてつい読んでしまいます。だから往々にして著者がイカれてる本も多い。日常からの飛躍は欲しいけど、イカれてるのはちょっと…なので選書のさじ加減が難しい。
この本は全部が全部は肯定できませんが、とても示唆に富む面白い本でした。動物ちょっといいエピソード集でもある。他の個体との関係が、全部が生死をかけた闘争ってわけじゃなくて、目に見える損得以外のやりとりしてたりするのが観察できるわけです。相手の要望を推測する、というようなことは動物でもやってる、そこから共感というシステムが生物のかなり古い基礎的な特性なのでは、というような本でした。うろ覚えだ。これ読んだの実は3年くらい前だと思うんだけど、たぶんここにメモしてなくて、何の本か思い出せなくて悩むっていう時間が折々あったんでメモしておきます。なんか今、冷笑と不正はびこる職場にいるんで思い出しちゃうんだよね。