A.I. Artificial Intelligence

スピルバーグの2001年の映画。ただただかわいそうなロボットの映画。捨てられた男の子ロボットが、ママに愛されるために人間になろうとする話。ロボット大好きな人としては、滂沱の涙なくしては見られないああロボットがかわいそう。
E.Tでも少年の日々というか夢のような独特の雰囲気あるなと思いまして、この映画も夢のように、ほとんど悪夢のように美しい映画でした。

人間の幸せ、をロボットである彼は手に入れたけど、その幸せの享受の仕方は人間の子どもではない。人間の子供になったわけではない。人間の幸せとは、夢を見て幸せになること、ファンタジーの中で幸せになること、という話に思えて切ない。10年前ならなんかもっといろいろ難癖つけたり、アトムと関連付けていろいろしゃべってたかもしれないけど、アトムとはまた方向が違うね。幸せについての寓話と思います。表現されていることは常識ではない、新しい感覚だったと思う。妙に評価が低いのはこの、少数派な価値観だからかなあと思います。なんだか言い足りない、すごくシンプルな映画なのに、夢のように混乱して謎めいてもいて、これが大作ハリウッド映画で公開されて何千万人も見たってすごいな。

We are such stuff as dreams are made on, and our little life is rounded with a sleep.
我々は夢と同じ物で作られており、我々の儚い命は眠りと共に終わる

テンペスト