ミスティックリバー

私これ、バカみたいなオチのクリムゾンリバーと混ざってました。すみません。別の映画だった。

アメリカンスナイパー」から「許されざるもの」見て、クリント・イーストウッドの映画が面白いなと思ったので、見てみました。

これも人間の愚かさとは一刀で切れない…闇の領域は加害者のもの、ワルいやつらのものとして描くならエンタメで楽しいんですよ。猟奇で悲惨な事件だってそういうジャンルものなんですよ。
被害者もまた否応なく闇に取り込まれてしまう悲惨と加害者の正義、日常の回復のために闇を排除しようという自然の摂理のような見えない流れの中の個人、人生の栄光の日々ともいえるような幸福と悲惨の過ちの渾然一体で、またこれもすごい映画でした。暴力というか、人への力の行使と振るう人間の被虐渾然を描いている。サントラが不自然なほどに美しい、人生の輝きというか、どこか聖性を表現したような音楽で、また混乱する。

なんだろうね。イーストウッドって名前が西部劇の映画で有名すぎる人なので、いかにもアメリカ万歳でベタそうだっていう先入観で、見なくていいかなとずっと思ってたんですが、監督としての映画はマッチョとか単語でくくれない複雑さあると思います。