バッファロー'66

ギエエエエつらいーーーーつらすぎる。
愛されない男の愛されない描写がつらい… つらあああい
けど、大変に面白い映画でした。すごい。カルトだ。面白い。ちゃんと最後まで見よう。映画館のいいところは、最後まで見させられちゃうことだったでしょう…アマゾンビデオを何度止めようと思ったことか。つらすぎて。
「つらい」は、苦しい、身の置き所が無い、切ない、恥ずかしい…いろんな感情の複合です。
トレインスポッティングみたいに犯罪とかヤクとか死ぬとかじゃないんだけど、人は死ななくてもつらいもんはつらい…。
非モテリア充な男のための映画。町山智弘氏評の「渋谷系公開だったんですが、ガメラとか見ているおまえらのための映画」笑った。

ボウリングが出てくるっていうあらすじのせいで、これと「ビッグ・リボウスキ」と「ボウリング・フォーコロンバイン」の3本が混ざってしまって、どれがどれだかどれを見たのかこの10年くらいごちゃごちゃしてました。私今回ビッグリボウスキを見ようとしていたことに、これ見出したらなんかつらいし、いつまで経ってもつらいし、どんどんつらくなるばっかりなんで気が付きました。ボウリング要素…。

そんなわけで見たいと思って見始めたわけではなかったんですが、心当たりのあるこの愛されなさがつらい…さっきからつらいとしか書いてないんですが、これ個人的につらいのか、人類普遍につらい感情なのか。コメディとかシュールとかそんなかんじで笑い飛ばせる人もいるんだろうなあ…

ニコニコしてる子供のころの写真が始まりってのがすでにつらくて、クズのクズを描いたシーンに、さいなむ尿意シーンに、映画の9割がたつらいことしか出てこないんですが、見終わった後は救われます。時間が少し経つと仮初の安らぎだろうなあと思わなくもないんですが、でも決定的に救いの瞬間を描いたシーン見られてよかった。カタルシスありました。

あらすじ見ないで、なんかカルトな映画でよさそうよ、ってくらいで見るのがおすすめ。

余談 親の住居が貧困めの郊外(サバービア)の家のはずなんだけど、トレインスポッティングの後、そして日本の住宅事情を鑑みるといいとこのおぼっちゃんかと思ってました。
『郊外の憂鬱』という本が丸ごとwebで読めるすごい。
http://c-cross.cside2.com/html/j0000000.htm
その書評
http://d.hatena.ne.jp/OdaMitsuo/20130916/1379257246
関連本とかあ
http://www.webchikuma.jp/articles/-/95