『東工大講義 生涯を賭けるテーマをいかに選ぶか』最相 葉月

いい大学の授業って、マジで金かかっててすごいな。

理系人生の紹介にとどまらず、研究者として生きる倫理、同時に若者へこれからの人生で起きることへの備えも計画されたすごい授業。
若い時に発症する統合失調症のこととか。研究者の紹介がメインだけど、1時間でも正確で最先端の人の話聞いたことあるだけで随分助けになるんじゃないだろうか。1000人も受講してれば1人はそういう運命になる人もいるでしょう。また、そういう知人を持つ人はもっとたくさんいるでしょう。それもまた人生。

研究者としての多様な人生の紹介が面白いんですけど、若くして亡くなったり、今では知られていない過去の人々、そういった人たちがいるっていうことを知る機会はまず無くて、自分自身の無名性と合わせて、通読すると何か大きなつながりのようなもの感じられる。歴史みたいな。日常の人の営みとは一段違う次元にある領域を生き抜く人生もあるんだなあと思います。生涯を賭けるんだもの。