子がいると味わい深い古典シリーズ。2

徒然草の第243段。http://www.geocities.co.jp/hgonzaemon/turezuregusa.html#243dan
作者8歳のときに、お父さんに向かって何なになーに?でその父ちゃんが「問ひ詰められて、え答へずなり侍りつ」と、諸人に語りて興じき」と話したよっていう思いでを、老年になった子が書いたのが徒然草の最終話。しみじみ。

怖いおっさんが話しかけてきたと思ったら「あんた子供いないの、だったら情の機微もわかんないだろうなあ」って言われる142段も味わい深い。

居眠りが多い身には39段が面白い。ある人が「念仏してたら眠くてやめちゃうことがある。どうしたらいい。」とアホみたいなことえらいお坊さんに聞いたら「目が覚めてからまた念仏してね」と言われる話。フィジカルな眠さなのか、何か比喩なのかはわからないけど、眠気っていう話題がいい。

こんだけ面白い話あるのに、なんで仁和寺の和尚だけやるんだろうなと思うけど、文法的なこと抜きにしたら、「つまらないミスするくらいなら、ちょっとしたことでも先生がいたほうがいいよね」っていう先生をうやまいたまえの結論を、お前それが言いたかっただけだろうって。
不思議な読後なのが、欲は捨てろ捨てろ話、と、いつまで生きてるかわからないからやりたいように生きろ的な拮抗が、表面上スムーズに続いてるとこ。徒然草の研究本とか読めばいいんだろうけど。不思議。