『おもかげ復元師』笹原留似子

お涙ちょうだい枠で、ストレス解消に絶対泣けそうな本を読んでしまうタチの悪い悪癖が私にはあるのですが、ものすごい泣く。エンバーミング、死化粧をする納棺師のエッセイ。半分は東日本大震災の話で、悲しくないはずがない…。事実は小説よりも奇なりという、南米文学かよみたいな人間存在の奇跡みたいな瞬間の「たかいたかーい」とか忘れがたい。
参考:https://blogs.yahoo.co.jp/wjxjt629/35595894.html

…でも私は、この話は大嘘で事実ではないことなんだとは思う。それは、ここに書いておく。大人が焼ける温度で、胎児の細い骨なんか残るわけがない。燃え尽きているだろう。でも奇跡の話で、心の話だと思う。