[本]『春にして君を離れ』アガサ・クリスティー 中村 妙子訳

選んで読んだわけじゃなくて、図書館の払い下げにあって、しかも今手元に読む本が全然ないので読んだら、なんかジャストタイミンな話… 

イギリスの老婦人が、旅行で足止めされたときに余りにも何にもやることがなくて、ついつい人生の回想をする話。何も問題がなかった幸せな人生だと思ってたのは、見たいものしか見ないで考えないようにしていたから…ふと考え出しちゃった泥沼から実際の人生が暴かれていくミステリーでもある。読者コントロールがうますぎというか、読んでて超手玉にとられてる私。オチもまたこれが。残酷な。。。作家ならでは、いや現実だろうけど、私は残酷だなあと思ってしまうけれど。
うめえなあ… ほんと美味しいごはんとか、そういう意味のうまい小説でした。