日本の絵本100年の歩み  ちひろ美術館

人生で再び目にしている『いないいないばあ』など名作絵本たち、そんな有名絵本の原画がまとまって展示されるなかなかない機会なので、駆け足で行ってきました。

一人につき3点くらい。見たことある絵本の原画なんで、どうやって描いてるのか興味津々。時間が許されれば本当にいつまでもいたかったです…
絵本って量産品でもあるので、アート以前に版下の意識もって制作されてる作品がなかなかびっくりでした。
のびのびした筆なので勝手に大きな絵だと思い込んでいた赤羽末吉の『スーホの白い馬』なんてほぼ原寸。競馬のシーンなんて、小さい絵でびっくり。
『ぐるんぱのようちえん』堀内 誠一は、原画にはカラーインクの蛍光色ばんばん使ってて、デザイナーらしく蛍光色の印刷仕上がりまで見越してるんだと思います。
五味太郎もカラーインクなんで鮮やかでした 印刷ではシックな色合いになっちゃうけど、蛍光成分が原画は美しい。精密。
どうやって描いてるか謎だった、『11匹のねこ』馬場のぼる やこぐまちゃんはリソグラフ展示だったんですが、これは展示用なのか、版下もリソグラフだったのか、ちょっとわからんです。聞けばよかった。
『いないいないばあ』これがかなり凝った方法で描かれてて、型切った和紙の上から浸潤だったかな?原画のホワイト修正や色の濃淡といい、印刷されて情報量削がれてもまだマチエール残る、素晴らしい絵でした。

印刷される絵っていうジャンルの、イラストレーションと言うには、またちょっと違う肌触りあります。なんだろうなあ。物を売るためじゃない、想像の余地を埋めるためでもない、はっきり言葉は与えられないけど独自ジャンルだなと思います。