『火山灰地』久保栄

働くのが全く嫌に(略

前から読んではみたかった戯曲でした。何がすごいって、セリフがものすごい。皆同じ言葉をしゃべってるわけじゃなくて、全く違う境遇の人達が同時に出てくる。キャラの立ち方が尋常でない。リアル。

火山灰地の土地改良を研究する農業技術者の一家のごたごたと、その土地に生きる人々のどうにもならない生き様と、それを覆う戦争の雰囲気とで、暗く壮大でした。
ググってちょっとびっくりしたんだけど、演じるのに7〜8時間、役者が50人〜90人必要だってよ!
これ、おととしやってたんで、見ておいたら凄かっただろうなぁー

というわけで、明日面接なのに、こんなプロレタリア小説とか読むと一気にお先マックラなのでした。ああーファンタジーとかで現実逃避しておけばよかったー と思いつつ、何か妙な魅力があります。なんか年月も感覚も隔たりすぎてて、リアルどころか逆にファンタジーでも辿りつけない域の暗さに魅かれてるのか。次は蟹工船女工哀史かなぁ。