『セラピスト』最勝葉月

この方のドキュメンタリー本は、著者と対象の距離感が好ましく読み易いのでよく読んでます。これはだいぶ著者に寄って書かれてまして、精神病、こころの病を治療する治療者を、医者であれ、臨床心理士であれ「セラピスト」と呼ぶそうで、そのセラピスト側の人たちについて書かれた本。著者も臨床心理士の講座に通い、さまざまなセラピストにインタビュアーとして取材し、患者としても関わります。
治療者が書いた患者の物語や、患者自身で書いた患者の話はたくさんあるけれども、治療者に視点を置いた本は初めて読みました。感想は難しい。セラピストとクライエント(患者をこう呼ぶそう)二人が時間を共にして、関わり方によって患者の精神が治ることの不思議さ。