『歌おう、感電するほどの喜びを』新装版 レイ・ブラッドベリ

めでたい!新年からこんなにめでたいタイトルついた本ないよっ!
ということで新年用にとっておいた本。
新年くらいいいじゃん。

表題作が本当に素晴らしい。こんな喜びが描かれたもの読んだことが無い素晴らしい一遍。善…清い涙がとめどもなく流れる。こんなにも美しい作品がこの世にあったのかっていう感動。

キリマンジャロマシーン』と『歌おう、感電するほどの喜びを』の新装合本版でお得なんだけど、ちょっとテイストが違うから旧版『歌おう、感電するほどの喜びを』が私はベスト編集で持っていたい一冊。

なんか役に立つことでも書いておこう。
・作中出てくる「エスキモーパイ」はチョコレートコーティングのアイスクリームで、スティック無しで銀紙に包まれたアイス。アイスクリームの歴史を読んだ私にぬかりはなかった。
・エジプト風装飾は、1921のツタンカーメン王墓発掘からアメリカでブームで大きな映画館に使われたりしたそうで、エキゾチックと魔術とあやしさと子供だましと神秘と、現代での感覚より強い印象ある。この子供たちっていうのが1927年ころの子っぽいのでなおさら(後述
・この本の大人が描かれているのは、1950〜60年代くらいで、でその人たちの子供時代は1927年の大不況の前後なんで、『ザ・フィフティーズ』と『1927』を読んでていやーよかったなー。このくらいの時代がいかにもなアメリカのイメージなんだなあ。