『オイスターボーイの憂鬱な死』ティム・バートン 狩野 綾子 津田 留美子訳

昔は、こういうの読むと何とも言えないいやあな気分になったものでした。
今読んでもあんまり気分悪くならなくなったのは、自分事ではなくなってしまったのかもしれない。昔は他人事ではなかった。私は破滅したくなかった。
奇形の、奇妙な、はみ出していて、有害で、そしてボーイって子ども故に徹底的に無力な者たちは、破滅するしかない。今は、その本性にふさわしい生(報われなさと不幸と死まで含めて)だと受容しているのかもしれません。