2015-10-22から1日間の記事一覧

『エンジェル・フライト』

異国で旅客死した人の遺体搬送に携わる業者のルポ。業者、遺族、それから著者と、業務ルポから遺族について考察していくので、面白い本でした。著者がエモーショナルだと、ルポの目線が読者と乖離したりすることあって知りたい事実に手が届かないストレスあ…

『驚きの介護民俗学』

ケアを開くという介護の本のシリーズで、著者は民俗学の若手学者だった人。今は介護職についているそうで、介護の現場で利用者と関わりを民俗学的な視点で見た連載をまとめた本。どうしても望まぬ転職だったのではと思ってしまうのだけど、連載を持ちながら…

『浮浪児 1945』

全体量はそんなに多くないんだけど一行も漏らさず、ものすごい情報量の本でした。なのに超読み易いし、最近読んだドキュメントの中では一番の良書。 上野駅周辺の浮浪児の、空襲による孤児発生の詳細から、ヤクザやパンパンといったとりまく人々、時期による…

『戦場からスクープ!』

戦場カメラマンの半生記。戦闘の最中の熱狂と、同僚の半数以上が戦場であっけなく死ぬ日々、個々の被写体の深い悲しみも感じる心も当然ありながら、自分自身の死の危機に何度も何度も飛び込む、猛スピードで駆け抜ける人生。麻痺と狂騒のすごい活動量の人生…

ザ・ロング・アンド・ワインディング・労働

theatre project BRIDGE二日目を観劇しました。「ワインディング」と聞けば雷電(STG)の紫色の曲がるレーザーを連想し、タイトルがビートルズの捩りであることさえ気が付かなかった人なんで、所謂ノルマチケットで知人がいるわけですが、感想書くことにしま…