『星空の二人』谷甲州

おとこくさいSF。SF!っていうSFでした。SFギミック+やや型に嵌ったキャラクターによる定型な小咄っていう、読んでて超安心するSF。
私が最初に読んでしまった谷甲州が『エリコ』なんで、妙な印象になってしまうんですが、こういう所謂正統派な人なんですね。「ガネッシュとバイラブ」はすごくよかった。死んだ地球へ最期に逃走する地球人と、それを追いかける宇宙連邦。しかし地球人の寿命では辿りつけない、逃げ続ける地球人の執念のあり方をSFギミックに余すことなく表現されてて、そういう小説じゃないんだけど感動すら起こってきます。