最後の物たちの国で

『最後の物たちの国で』を今読んでます。
絶対自分が好きそうだったので、勿体無くて読んでませんでした。
だって訳者さんのサイン会で、サイン本を何にしようか迷って、読んでないけど、一番好きそうだったので買っちゃったくらい、読む前から好きでした。
オースター読んでる友達が、「十点はこれ好きそう」って洗脳してたせいかもしれませんが。

おもしろいです。箴言集のようでもあるし、若い人の気持ちが痛々しくて、読み進んで話を知りたいけど、文章を憶えていたいとも思うので、ゆっくりゆっくり読んでます。

「そんなふうに、住民の多くは子供に戻ったようになってしまいました。べつにそうなろうと努力しているわけではないし、誰もそのことを意識してはいません。けれども、望みが消えてしまったとき、望みというものの可能性さえ望まなくなってしまったことに気づくとき、人は何とかして進みつづけようと、夢や子供っぽい思いや物語で空っぽの空間を満たそうとするものなのです。どんなに心の硬くなってしまった人でも、そうした欲求が湧いてきたら、自分を抑えるのは困難です。」

で、コレを読んだときに真っ先に思い浮かんだのが「オタク」という人々でした。かなりハマる定義なんじゃないかな。
オタクの私の胸に突き刺さったんだから間違いない。

そんなことはさておき、オースターの本は、薄い文庫でしか読んだことがないのからかもしれないけど、小さくていつでもそばにあるような感覚あります。
まだ読んでない本あるのが幸せです。