あるいは裏切りという名の犬

いい映画だなぁ・・・。
闇の、闇にうつる影がまた美しい、冒頭の雨に濡れた夜のパリ市街が象徴的です。あんまり単純には正義VS悪にできなくて、全てが闇に沈んでいる中で、それぞれが欲することを追い求め、対立し、裏切り、全ては終わる。終わり方もすごくよかったなぁ。ノワ〜ルで暗いってだけで、面白がってしまうんですが、この夢も希望もない暗さがここまで渋くカッコよくなるってすごいなー。若者で暗いとなんか痛々しくなって苦笑いで、老人で暗いと滑稽味につながる感持ってるんですが、この映画の暗さは何の笑いも一切入る余地なしの、カッコよさ。