『裏山の奇人: 野にたゆたう博物学』小松 貴

変態だ…ッ! 2才でアリヅカコオロギ(アリの巣に寄生しておこぼれをもらうコオロギ)を捕獲する技術習得の話読んで、こういう人間はもう生まれたときからやってるんだから、かなわねえよ!と思います。
好きなもの:虫。
好きじゃないとできないよ。生き物のためなら何時間も何時間も極寒の山中で、鼻水をすする音さえ立てずに待ち続けること幾星霜…
文章もユ〜モアあってお上手で大変面白い本でした。
面白い生き物博士本大好き。

でもこの人若いんですよ。自分とよくなじみのある30代男オタク(00年代エロゲの)の気配もうかがえてっていうか恥じずに主張してくるタイプのオタクで、クモをけしかけてを闘争させるときにメタトロンとサンダルホンと名付けるエピソードにはデモベ直撃世代だもんな…とか思いを馳せてました。メタトロンVSサンダルフォン格闘するのこれくらいしか思い浮かばない。30代オタクは東鳩2なんだよなあ。。。謝辞にタマ姉の名前混ぜてきてるのはさすがに草。

博士30代の半生記。どんなにすぐれた能力でも、分野によっては極貧…好きなことが金になるかは別問題で、もうこれは生まれもった天命としか。諦念。

外来種は悪なのか』わりといいかんじに思ったんだけど、この本後で読むとまた違うなあ… アリと関係を持つ昆虫こんなにいるって知らなかった。一種類絶滅とかそういうカウントは意味が無いかも。人間が感知していないこと多すぎ。あと超攻撃的な種類ってのはどうしてもいるんで、どこも弱ってるところがない自然を破壊もしちゃうし、何と言ったらいいものか。どちらも人間の関与した結果で良し悪しとか、どちらに立てばいいのか。自分が責任もてる発言のレベルは、噛まれると飛び上がるほど痛いアリが入ってきちゃうのは嫌だなあ…くらいしか。