ザ・ロイヤル・テネンバウムズ

放蕩爺さんテネンバウムズさんが、破産したり晩年寂しくなってきて、捨てたわが子の元天才児たちと元妻の家に舞い戻る話。自分の境遇的に、今不幸な大人の子供時代が描かれるといたたまれないんだけど、なんだかいい映画だったなあ。
テンポと画面づくりが独特で、映像キレイで雰囲気がものすごくよい。洗練されてて、登場人物を突き放し過ぎの皮肉過ぎにも描かないで、かといってノスタルジーに甘すぎもせず、ハリウッドヒューマン映画ではない。ブラックでもコメディでもなく、なんだろうこの。ハリウッドじゃないほうのアメリカ映画っていうかんじで、終わり方もあっそういう終わり方っていう。途中まですごくいい気もするし、最後もこれでこそという気もしなくもなし、でもとても面白い映画でした。