『骨の肉・最後の時・砂の檻』河野多恵子

女こえー。これ読んで、まだ女が好きって、男は大変だよなぁ。
うまく言えないけど、女性の妄想ってすごく自然で生理的な普通のもので、それを使って、普通に生活して年とって生きてる。男にとっての妄想がエスケープっぽいならば、この小説に書かれた女にとっては日常そのものな気がします。それやると変なことばっかになっちゃう現実なんだけど、そうやって生きてる。なんでもない日常と狂気の段差がほぼゼロでなだらかに、つながっているのを、本当流れるように水が流れるように自然に進んで行く小説。読むとグッタリするけど面白い。
骨の肉は、イメージの重なりと、そのチョイスが複雑でよくできてるなぁと印象に残る。