『人類が知っていることすべての短い歴史』ビル・ブライソン

これは!学生時代に読んでいればまた違ったものを…!科学者― なにやってんのー
科学って、すでにもう発見されていることが膨大過ぎるんで、唯一普遍の人間事情は関係ない絶対真理だと思ってたんだけど、人間がこの世界を観測して理解した結果なんで現在進行中。人間の営みの一つだということが、科学史の変遷でわかります。イギリス有閑貴族の優雅な地学と、西部開拓時代にアメリカで恐竜掘りまくってたあたり面白かった。
水素とか酸素の燃焼の話でラヴォアジェの名前でてきたらテストの後は忘れてたけど、フランス革命で断頭台におくられた、とか知ると、そのくらいの時代はそんな風に思ってたんだ〜ってなって、科学が貴族的な教育とお金の産物だったり、そのうさんくささ兼最先端の雰囲気とか、今まで読んだ文学作品に思い出して面白かったです。
宮沢賢治の化学反応みたいな考えかたの、文学の中に妙に科学的な単語出てくる違和感からの感動も、これ読むと背景として理解深まる。文系にも面白いってか、こういうこと知らないで読むと、作家のオリジナリティと過大評価しがちかも。