ライトスタッフ

最初はこっちを見ようとしてたけど、出勤までの視聴だと朝4時起きだと尺が収まらないので、オデッセイに変更。3時間超えなので気合いが必要。
で、
ライトスタッフ
50年代アメリカ宇宙事業に賭ける7人の飛行士たちを描いたドキュメンタリーベースの80'S映画。

今の映画じゃないなあと思います。心理の流れが描かれてるので、必然的にある程度時間をとったシーンになるんですね。パッパとシーン変わって考える隙を与えない作風じゃないの物久しぶりに見た感。瞬時に思考や感情をミラーリングできるような単純さではなく、現実以上に複雑にも大きくも感じる。時間の豊かさ。だから3時間あるんだけど。

ユーモアの感覚も違う。ポジティブな皮肉さとでもいうか、負の心理も書いてそこを掘り下げる、でもそれは人間の一部で素晴らしさと表裏一体なんだと。今の映画だとこの面倒な部分が全然なくて本当に驚いたけど、今の映画から入ると昔の映画が律義に人間らしい心の展開することにびっくりするのかもしれない。

男の夢だよなあ…80年代に作られてるので、その制作者の子供時代の夢そのままの古き良きアメリカで、そしてよい戦争WW2の後は夢を宇宙に向けた栄光の飛行士たち、男の中の男を描く…すごくいい映画です。技術や機械で夢に携わる人間の純粋さ、尊さや善性は、オデッセイと同じ。テーマがとても善いので、観た後に心が洗われる。
見てよかったなあ。栄光、不屈、夢、80年代映画の明るさがドキュメンタリーベースで地に足が付いた重さになって、本当にいい映画。
古き良き50年代が描いた未来、まるでディズニーランドのトゥモローランドで、全部私が生まれる前に終わってしまった。今は失われたこの明日の国を見て、輝きに、本当に涙が出てくる。



まあ、当時にしても夢だけではなかったんですが。
元々この分野大好きなんでいつかは見たい映画だったんですが、でも実は、今これ見た動機って、ライトスタッフと同じマーキュリー計画題材にして、その裏方を描いた「ドリーム(Hidden Figures)」っていう映画を今ちょうどやってるからなんですね。マーキュリー計画に携わった黒人女性たちの話。裏マーキュリー計画
参考:http://miyearnzzlabo.com/archives/42884

女性の話だっていうと、「本当は男がやったのに、ちょっとやっただけの女をオーバーに書いてる」とか、「女のことを良く書きすぎてる」とかいう風に思う(けど人前では言わないけど、自分の思う事が本当は正しい事実で、真実だと思ってる)人見て、なんだかなあと思うのよ。普通に今でもいるんだなこれが。同じように「黒人のことを良く書きすぎてる」という、その二重の差別の中で生きた人たち。人間の善性の裏も見たい。