沈黙

残酷シーンが重そうなのでなかなか見られなかったんだけど、素晴らしい質の映画でした。

映像も音楽もお話も、本当に見て良かった。

 

他人の感想がものすごく気になっちゃってネット探したけど、なんか思ってたのと違うかんじの感想たくさん読みました。

信仰に燃える若者の強さ危うさ、信仰を迫害する役人の惨さ、信仰が人を強くするのか、愚鈍な民に利用されているのか、鎖国キリスト教の国際関係も外さないし、パーツパーツがものすごく重要な問題で、現実と同じように論じきれないし、結論がでないままに、そこで描かれた時空に流れている理屈と時の内に、事は終わってしてしまう。本物の生以上に表現された情報量でカオスが生々しい。

 

信仰がない中年としては、社会を変えることをよしとして目指す若者、社会で人が生きることの挫折の物語として観ました。それでも、端々にフィクションらしいというか、人間味のある救済が差し挟まれていて、観ててよかったなっていう映画でした。

残酷な映画ではある。