2008-01-01から1年間の記事一覧

クライマーズ・ハイ

一人で見に行く映画は、ハズレなことが多いんだけど、重そうなんで誰も誘わずに、一人で見に行ったこれは面白かったです。こんな重い映画、映画館でもないと見ない。DVDで見ちゃっていたら、引きずって重かったでしょう。 あと、金かかってて、巧い役者がし…

『学問の曲り角』河野与一

なーんで買ったか忘れたけど、たしかに買いました100円とかで。下心とかそのへんだろう。でも、昨年の夢にまで出てくる人名地獄を彷彿とさせる、哲学者の交友録でもあるので、なんとなく誰が誰だかくらいはわかってて、人間こんな適当でもあんまり忘れないも…

『エースをねらえ!』山本鈴美香

おもしろい。へんなとこもあるけど、今まで読んだことない。考え方(スポーツで心身を高める)も、方法(テニス!)も、時代(70年代)も違う話だけど、面白い&納得いかないけど肯定してしまう。 私はわりと、自分に共通点のあったり、もしくは自分とは全く…

バウハウス展 芸大美術館

青春と理想と頭でっかちよもう一度、な意気込みでバウハウス展に行ってきました。 二度と帰らないなつかしの思い出に浸っているような気分になるのはなんでなんだろう・・・ ひとつは、「バウハウス」という学校を広く紹介した展示なもんで、学校という教育…

『銀河ヒッチハイクガイド』ダグラス・アダムス

エンディミオンで宇宙ガイドブックのパロディが出てきたので、そーいやまだ読んでなかったこの銀河ヒッチハイクガイド。イギリス!以外言葉がないほどに、イギリスのギャグでした。でも、エンディミオンの後に読むと、同じように地球滅亡、時間とは〜人類と…

『エンディミオン』『エンディミオンの覚醒』 ダン・シモンズ

日本人にキリスト教がエキゾチカでなんかすげー組織に思えるように、欧米人にはブッディズムでアジアンがゴイスーに見えるらしい。アジア万歳で仏教すばらしい、漢詩クールだよね、なのでアジア人はガッカリかも。別にアジア人じゃなくても、単純に出来が悪…

『それでも作家になりたい人のためのブックガイド』

またつまらぬものを読んでしまった・・・ タチが悪いのが、私は半分くらいわかったという・・・こんなもん手にとってる時点で救いようがないんだけど、アホのための本だと言い切ることも出来ず、かといってニヤニヤ賛成もできず、わりとどうしようもないこと…

『鳩笛を吹く剣士』南条範夫

『駿河城御前試合』が短くてスピードと密度が、でかい砲弾みたいな超娯楽小説で面白かったので、ちょっと読んでみました。昭和な人情と、侍薀蓄が不思議とギャップにならずに収まってる、時代小説らしい時代小説でした。

『ハイペリオンの没落』ダン・シモンズ

ハイペリオンのつづき。すごく完成していて隙がない。SFあるある設定を楽しんでエンタメ最高!と舞い上がれるのと、そのへんをまとめてもうひとつ昇華させたい野心もわかりすぎるほどにわかるので、読んでて、楽しさでおなかが膨れる感と、いいもの読んだ!…

電気グルーヴは歌うまい「POPO」ひらけポンキッキーズ

朝が弱すぎるので、懐かしのひらけポンキッキーズのCDを買ってみました。 ポンキッキーズメロディの1がレンタル落ちしてたんで買ってみたら、費用対効果絶大でした。 今聞くと、思い出補正と、元からいい曲すぎて、朝聞くと一日まわる。 歌詞が、ちょっと大…

『人間の土地』サンテグジュペリ

飛行体験のエッセイ。 ときに傲慢に思えるほどに、熱烈に自由でありたいと願い、一瞬の生命の輝き以外の全てを捨て去りたいと、願う本。啓蒙書みたいな。そういう生き方に、最も近い生き方として郵便飛行という職業を愛し、その職務の中での輝かしい奇蹟のよ…

『エレクトラ 中上健次の生涯』高山文彦

血が吹くような危機一髪がぱんぱんに詰まった、その家族、土地からの逃亡と故郷の郷愁とか、なんかそういうの好きっぽいのでよく読んでしまうのですが、そのへんの最高峰中上健次の評伝。ほとんど、作品とイコールの人のようで、その評伝を読むだけでも、血…

『ダンボールハウス』長嶋 千聡

建築学科の学生さんが、卒論のためにダンボールハウスについて研究。 この本は、全く救いのない事柄について書かれているにもかかわらず、楽しげで明るい。 なぜかって、今は何も手にしてないけど、夢と未来と若さと希望のある人間が著者であるということに…

とてもこわい話 バーチャル 『CVR』

youtubeとか、動画サイトって便利だなー何でもあるなー と思って、軽い気持ちで、CVRっていう演劇のロールとかないかなって、探しました。CVRという演劇は、墜落した飛行機のボイスレコーダーをロールした演劇で、怖いもの見たさで一回見てみたかったけど、…

『時砂の王』小川一水

あえて卑近な言い方をすれば、またツンデレ女王。オーノー。好きな人は買いだね。 なんでか知りませんが、結構変わった設定なのに不思議なほど、ステレオタイプの同じような人物像になるこの不思議。少し不思議。ギミックに重きを置かれてるSFならいいんだけ…

左手マウス

この1ヶ月くらい左手マウスです。でも、上達が反比例グラフで、最初の1週間目以降からさっぱり上達してません。あと左手の小指薬指中指3本が攣るという人生初の経験をしました。最近足もよく攣る。

『中谷宇吉郎集1』中谷宇吉郎

中谷宇吉郎随筆集を借りるはずが、間違えてしまいました。先生をめぐる話と題されているとおり、師の寺田虎彦の思い出話。同じエピソードを何度も、何回も長年にわたって書いて1冊。でも、エピソードがひとつでも、語るほうが年くっていって、立場も掲載媒体…

『グレート・ギャッツビー』フィッツジェラルド 村上春樹訳

翻訳はすごく好きなのでした。でも、思えば、書く話が嫌いってのはよくあるけど、作家が嫌いってそんなにあることじゃないな。むしろ、今の人だとこの人一人くらいなんじゃ、と思うと逆説的に作家っぽい作家だと思ってるのかも。なんか、小説の作家とかみな…

『カラマーゾフの兄弟』ドストエフスキー

長男、次男、三男、三兄弟といえばダンゴとふりたくなるけれど、これからのトレンドは薄餅がくるね。だってロシアだからね!だって戦前の米川正夫訳だからね!(今はやってる新訳では、なんかジャストなロシアの葬式饅頭を説明した言葉らしい。)薄い餅って…

パソコン買いました

パソコン買いました。性能だけパワーアップの、BTOパソコン買ったのでデータ移行して手持ちのソフト入れるだけで済むかと思ったら、結構時間かかりました。 でも、一番手間だったのは、ノートパソコン→デスクトップにしたので、置き場所確保でした。パソコン…

パソコンが死亡しそうです

去年から超不調でしたが、もういかん、3分で4回くらい画面が暗転する。次何買おう・・・ノートかデスクトップか・・・

『ローゼンメイデン』PEACH-PIT

よく知らなくても、PEACH-PITが、すぐ打ててしまうオタクなわけで。ヒキコモリが、立ち直るマンガ。なのか。か。

『竹光侍』松本大洋

自由すぎる!でも、なんか、全然、知らない空気でもなく、絵ばっかうまいオシャレくさいマンガかと思ってたらそうでもなく、すげー気持ちよいマンガでした。設定は、江戸に住む浪人の日常、話はアラスジなんかいちいち書けないよってな、まさに日常を描いた…

『ヘルター・スケルター』岡崎京子

これ以外の岡崎京子のマンガは、なんか途中でどうでもよくなってきてしまって最後まで読んだことなかったんですが、これは最後まで読んでしまいました。 夢の中へ♪夢の中へ♪ みたいな。マスコミで大成功して誰にでも顔を知られたトップモデルが、虚栄から転…

円谷のエイプリルフールが

円谷のエイプリルフールが、2ちゃんねる風、ひいては、2ちゃんねるのスレッドのまとめブログであるという、「円谷」と「まとめブログ」の機能を両方理解していないと面白がれないという仕様でした。面白かったんだけど、なぜ面白いのかといえば、2ちゃん…

近況報告

今春、就職しました。土日休みの人。しばらくはクビにならないようにしたいです。こんな心もちに、至るとは思わなかったのでした今は、なんか超おだやかで、今までにない平安なんで、しばらくは呆けてようと思います。ダンボールハウス、鷗外戦う家長とか今…

チェンジング・ナウ

特撮ヒーロー好きによる、特撮ヒーロー好きのためのマンガにして、20代後半にさしかかっている人間にはリアルで辛いという、読者対象に私がストライクなマンガです。時間置いて、思い出したように読むたびに面白さを増してることに加齢を感じます。なんか言…

『星新一 一〇〇一話をつくった人』最相葉月

とても良い本でした。 なんかさー、気合入れて読もうとした、彩流社の「文芸時評」本が雑な編集で、いい本と、いい本っぽいだけで全然質の悪い本あるよなーとガッカリしたんで、こういうあらゆる方面で質の高い本があるってことはすばらしいことだと思うので…

『白夜』東野圭吾

初めての東野圭吾。ミステリ久しぶりに読みました。ミステリって見た目厚いけど、あっという間に終わるもんでした。 最初にあったことだけが謎のままで、不可解な事件たちが積み重なる男女二人の人生の軌道、その一番最後に最初の謎が明かされるっていう構成…

『文芸時評―現状と本当は恐いその歴史』吉岡英一

戦前までしか知らないんで、物理的に半分だけ読めた人の感想なんですが。 文学の価値判断を巡る話なんだけど、この本自体が、文壇内の内輪で消費されることが目的でした。矛盾という言葉が思い出されるのでした。 どーでもいいんですが、この手の本で変な改…